主従関係・リーダーシップはもう古い!

今村のブログ

〈主従関係・リーダーシップは本当に必要?〉

しつけの本やネットの情報の中に『主従関係』や『リーダーシップ』という言葉がよく出て来ます。

犬を迎えたら飼い主はまず一番にリーダーシップをはっきりと教え、犬と主従関係を築きなさいと書かれています。

今でこそ、犬は家族として迎えられ、犬と一緒にお出かけしたり、一緒の宿に泊まったり、温泉に入ったり、一緒に寝たりと、まさに家族の一員です。

しかし、ほんの30年前まで多くの犬は『番犬』として家の外で飼われていました。

私の実家も私がまだ小学生の頃までは家の庭に犬小屋があり家の柱の鎖に繋いで外で飼っていました。

番犬としての犬の役割は、外敵から家を守る事。

不審な人間や、野生の動物が家に近づくと吠えて威嚇し、時には噛んで撃退することも必要な仕事でした。

なので犬に教えなければいけないことは飼い主には絶対逆らわず、忠実に与えれた仕事をこなすために、主従関係を築く必要がありました。

また、人に対して甘えたり必以上に懐いてしまうと泥棒の撃退が出来ないため、『人は怖い』という事を覚えさせるため、叩いてしつけをすることも効果的だとされていました。

それが時代の流れで急激に犬の【役割】が代わり、犬は『番犬』から『家庭犬』になりました。

〈犬自身は何も変わっていない〉

ここで肝心なのは犬自身は何も変わっていないという事です。

犬は何万年も前から犬であり、犬は犬本来の本能や習性は何も変わっていません。

変わったのは私たち『人間の意識』と『犬を取り巻く環境』です。

なので変えていくべきは犬ではなく私たちの、犬との接し方を変えていく必要があります。

〈今の時代に必要なのはリーダーシップではなくヒーローシップ〉

かつて、犬は飼い主を守る立場でした。

しかし、今は飼い主が犬を守る立場になりました。

犬は外敵から飼い主を守る必要もなく、何かに警戒する必要もなく、ただ、飼い主のそばにいて、家族を癒すことが重要な役割になりました。

なので、飼い主は従来の主従関係やリーダーシップで犬を従わせるのではなく、犬にとって一番頼りになる存在、一番心を許せる存在になる必要があります。

犬が人間社会で生きていくためには最低限守らなくてはいけないルールがあります。

他人に迷惑をかけないことや、人を傷つけないことです。

飼い主は、愛犬に対して絶対にやってはいけないことは、いけないと伝え、正しいことを教える必要があります。

そして愛犬に襲い掛かる外敵(怖い人や犬、大きな音など)は飼い主が身を挺して守ってあげる強さを持つことも重要です。

飼い主は強くなければいけません。

ただこの『強さ』とは愛犬を服従させる強さではなく、愛犬を守れる強さです。

ここが飼い主さんが一番誤解をするところだと思います。

正しいことを教え、常に優しくいざという時は絶対に守ってくれる存在。

それはまさに愛犬にとってヒーローなのではないでしょうか?

家族全員が愛犬にとってヒーローになってくれれば、愛犬は警戒する必要もなければ自分を守るために噛む必要もなくなります。

飼い主さんは、愛犬に対して無理してリーダーシップをとり主従関係を築くことよりも、愛犬に正義と愛情と優しさを伝えれるヒーローになってあげてください。

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